ああっYS11の正当な国産後継機さえあれば。 [飛行機]


ご存知の通り、日本の地方空港は規模の小さな空港が多い。

離島の空港なら尚更で、滑走路の長さが短い。

日本初の国産旅客機「YS11」はそんな地方空港の路線を支えてきた。もともとこの機体は、不幸な戦争ではあったが、戦後その蓄積された技術の粋と情熱を込められて「平和な国の空の為」に作られた傑作機だった。

だが、機体は優秀でも、販売して商売を持続すると言う発想が貧困で、その実力も無かった日本の航空機メーカー(日本航空機製造という各メーカーの合弁)は、結局YSプロジェクトで大赤字を出してしまった。

よって、本当は必要とされる機体でありながら、国産で後継機が造られることは無く(計画はあったが)、結局海外メーカーの機体で、もっとも適していたのが今回問題のボンバルディアDHC-400だった。

これは日本だけの事ではないが、世界的に見ても空の旅に対するユーザーの要求は「速く、快適に」であり、どんな田舎の空港でも滑走路を延長し、ジェット旅客機を導入していった。

よってこの手のクラスの機体の需要は減っていき、大手航空機メーカーでは相手にされず、使用目的にあった新型の機体(古い機体のリメイクなどはあった)は出てこなかった。

国内でもYS11はよる年波に勝てず、次第に姿をけしていったが、機体自体に問題があったわけではなく、ユーザーのジェット指向や、運行にあたり、現在必要とされる機材(衝突防止装置など)を整備したり古い機体を使い続ける弊害(スペアパーツや、整備コスト)で、ただでさえ採算割れの地方路線では維持できなかったと言うのが実態なのだ、

こうなると、本当にYS11の国産機の存在が無いことが恨めしい。

まあ、実態として「出来なかった」経緯は判ってはいるので、仕方が無いこととは言えるが、本来であれば、国家として必要な物、作らなくてはならない物を、国家が「国策」として、政府が国民を説得して、税金を投入してでも「やらなければならない」事が有り、航空関係に関しては、長年日本政府にはその「勇気」が無かったのではないだろうか。

無策ゆえに、250億円もする、他国に侵攻するための戦闘機(見て見たいが)なぞ、どこぞの軍事超大国に押し売りされる心配もあり、「本当に国民の為に必要な」「日本の産業と国防のためにもっとも適した」航空機の開発や、導入を、政策として密室では無く、国民の同意を得て進めて欲しい物だと思う。

今回の「ボンバルディアDHC8」クラスの機体自体、開発する事は、今や多少航空機を開発製造出来る能力のあるメーカーや国家なら、技術的に困難な問題はほとんど無い。

問題なのは、「商売に成るか」と言う事であり、発展途上国や、先進国でも地方のローカル線などの需要が有るにも拘らず、新たに手を出そうとするメーカーは少ない。

だが、逆を言えば高価な「先進技術」を使う必要が少ない為、既存の技術や信頼性の高い部品、エンジンなどを使用して、日本のお得意の「コスト削減の生産管理」を駆使して、「安い購入価格と、維持費」「簡便な整備性と高い信頼性」「過剰と言えるほどの安全性への拘り」「短距離離着陸性能」「短中距離での使用におけるジェットに匹敵する速度と快適性」などを満たす機体があれば十分商売を維持できないだろうか?。

国策として製造して、なんなら発展国への航空技術と路線保持の援助などにも使えるのではないだろうか?。

まあ、例によって、中年叔父さんの妄想なんだが、日本の航空産業を振興するために、政治と同じでアメリカの子分で、その分け前に預かれるという事だけで、本当に良いのか、悪いのか、その考察を止めてしまわないで欲しいと思う。


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